◆「字が小さすぎて読めない!」原因は白内障だった件(当社比)◆
10年くらい苦しんだ文庫本の小さな字が読めない現象の原因は老眼ではなく、「白内障」であった。
自らの身を挺した人体実験(白内障手術)まで遂行しないと、自分の目の仕組みを理解できなかった。
・「老眼」とは、眼のレンズの焦点調節機能が働かなる症状である。
というのは、老眼になった10数年前にググって、初めて知った。それまで遠視の一種かくらいに思ってた。
理屈的には一応わかったが、自分の見え方対応させての実践的な把握とはいかなかったようだ。
・小さい字が読みにくいというのは、眼の解像度が下がっていること。
のハズだよなあ・・・とは思ってたが、老眼との関係はわかってなかった。
老眼鏡をかけて焦点が合ってるのに見にくいというのは、自分の眼の解像度が下がってる以外ない。
老眼ってのは、解像度もさがるものなのか?と訝しんでいた。
・ハズキルーペは、拡大してくれるので見やすくなる。感動モノであった。
かなり前にメガネ屋の店頭で見かけて、こんな発想が有ったのかと即買った。
遠くがきちんと見える状態でハズキルーペをかけるので、近眼者はメガネを2重にかけることになるのが辛い。
老眼鏡とハズキルーペ一体のメガネを作ってくれれば良いのだが、そういう製品は無いようだ。なにしろ老眼鏡をかける時は文字を読む時なので、拡大がデフォルトでも困らないというかウェルカムなのだ。
・白内障は、視力検査ではあまり顕著に出てこないようだ。
2年前にテレビを(ブラウン管テレビから!)43インチ液晶テレビに買い替えて良く見えるようになったと感動したのに、その1年後には字が読みにくくなっていた。今から思えば、単に白内障が進んだだけの話だが、当時はサッパリわからなかった。手術の半年前くらいから、遠くの信号が2重、3重に見えることに気づいた。これが白内障がひどくなった症状らしい。この状態になって初めて視力検査の結果が悪くなって、次の免許更新が無理な状態で取るなら手術が必要と言われた。(この話とは関係ない緑内障のため、2ヶ月に1度は検査を受けているが、それまでは視力に変化が無かった。)
・白内障手術の結果、文庫本の文字がクリアに見えるようになった。
ということは、小さい文字が読みにくいというのは老眼とは全く関係無かったということ。なにしろ手術で水晶体を固定焦点のプラスチックレンズに変えて「完璧な老眼」になった状態で小さい字が読めるのだから。
私の場合、緑内障が有り、こちらは見にくいどころの話ではなく、眼圧を下げ続けなければ失明まで進む病気なので、白内障はできるだけ後回しにされていた。こんな事情が無ければ、さっさと手術をしてしまった方が得策だと、今は言える。 もっとも、いつ手術するのか? 必要性の判断と、(失敗率が非常に低いとはいえ)決断は難しいが。判断する本人にとっては初めての経験で判断材料が乏しいので。
ただ、私の場合は、手術の2、3ヶ月前には、自動車などが近くに来るまで気付かないという、視認性が極端に低下して命の危険すら覚えた事故スレスレまであり決断は用意だった。
ハズキルーペを使った時も感動したが、術後に小さい字がクッキリ見えたのは10倍以上感動した。まあ、ハズキルーペの価格と手術代も10倍程度なので、コスパとしては同程度か?
他の人の経験を知るという意味では、小林よしのりの「目の玉日記」はイイ。
白内障の気もない頃に面白く読んだ漫画だが、手術を考えた時にひっぱり出してきて、真剣に読み返した。いろいろな点で参考になった。ググってもこういう知識はなかなか見つからない。
ただ、症状は自分の場合とだいぶ違うので、やはり個人差は大きいのだろう。
手術を考えている人に、ひとつだけアドバイス。 手術は真夏を避けた方が良い。なにしろ、顔を洗えない、頭を洗えないとかの制約がつくので夏はキツイ。 私の場合、都合により盆休みになっていしまった。さいわい手術の翌日から少し猛暑が和らいだのが救いだった。